位置情報アプリの流行で会社が気をつけることは？

こんにちは。社会保険労務士の前野です。

皆さんは、若者の間で流行っている位置情報アプリをご存じでしょうか。（若者という言葉を使うこと自体が私の年代をうかがわせると思いますが、ここは察してください）

簡単に説明しますと、たとえば今流行している主要な位置情報アプリの場合、電話番号やIDで繋がった人（フレンド）同士なら、24時間お互いの現在位置、滞在時間、スマホの電池残量、移動速度がわかるサービスなのですが、最近その存在を聴いたとき、なぜ流行るのか私には理解できませんでしたが、このコロナ禍で、「常に誰かと繋がっていないと不安」な状況が顕著になったのかな、と思いました。

そんな位置情報アプリですが、スマートフォンや他のSNSアプリの普及にともなって、今まで考えられなかった労働トラブルに発展する可能性があります。

テレワークを推奨している企業の従業員が自宅からSNS等で発信したことが炎上した場合、上記の位置情報アプリなどで自宅や勤務先の特定が容易になってしまうことがあります。

また、（あまり例はないと思いますが）例えば仕事で使おう、となった場合、例にあげたzenlyの場合だと、２４時間監視・・・もとい、位置情報や現在位置や場所などが把握されることになるので、何らかの対応（例えば、アプリの機能をオフにするなど）をしたとしても、常にアプリが入っていることで従業員の心理的負担に繋がります。

とはいえ、位置情報アプリを業務に使用している企業もありますが、それはあくまで会社が支給する携帯電話やスマートフォン、パソコンで、一定のルールの下の使用になります。

この、「一定のルール」の中には就業規則や社内の規定、特に服務規律などが挙げられますが、５年１０年前は考えられなかった状況も想定されるので、今般のSNS事情を考え、様々なリスクを想定し、まずは自社の規定を見直すことから始めてみましょう。

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